MPSロゴ 98で「BlueSCSI V2」を使う! トップページに戻る

BlueSCSI V2

「SCSIだけど海外のビンテージコンピュータに最適化されてるから、国産PCだとどういう挙動を起こすか分からないよ!」

と、ここでも散々書きまくり、その上入手性や国産PCでの動作情報の少なさから、BlueSCSI V1と比較して高性能と
言われながらも今一つ広がりを見せない次世代SCSIエミュレータ「BlueSCSI V2」を、ついに入手したので
PC-98の新旧CバスSCSIボードで動作検証してみました

1:BlueSCSI V2シールドの入手方法
主に海外輸入しか方法がない他のSCSIエミュレータの中で「ArdSCSinoアダプタ」を手に入れようでも少し触れて
いますが、Yahoo!オークション(infinity5750)にて公式セラーさんが定期的にBlueSCSI V2完成品基板を頒布しています
頒布価格も某番長を基準にされがちですが、かなりお手頃価格に収まっています

2:現在まで動作確認が取れたコンピュータ
BlueSCSI V2互換性リスト(英文)
まぁ、やはり海外のコンピュータがメインですね。末尾にX68000やPC-98の特定SCSIボードの情報もあります

3:ディスクイメージの取り扱い方法
ArdSCSino/BlueSCSI V1と完全互換です。TFカードをBlueSCSI V2に挿すだけで「新しめのSCSIボードなら」
(とても重要)すぐ認識して使用可能です

その他サポートディスクイメージリスト
ほかにもSCSIフロッピーやMOやテープデバイスをサポートしているようですが他のコンピュータとのリアルタイム
データ交換ができないのであまり意味をなしていません。USBメモリをSCSI変換してOS側からはリムーバブル
デバイスに見えるとかなら最高なのですが・・・

4:ディスクパフォーマンス
これもBlueSCSI V2のリストを引用。最大10MB/sでTFカードの性能に結構左右されるらしい

PC-98には「これだ!」といった標準ディスクベンチマークが存在しないので、DOSではまりもさんの「HDB98」 Windows95/98ではHDBENCH 2.61を使用しました(3.3以降はノーマルのWindows95だと動かないのだ)

PC-9821V200(流星)+SC-UPCI+HDB98 Windows98 SecondEdition+HDBENCH 2.61

PC-9821Xe10+SC-98Ⅲ+HDB98+SMIT高速
ドライバ+まりもさん作SCSI_RAMドライバ使用
Windows95 FirstEdition+HDBENCH 2.61
TFカードにチープなクラス10の4GBカードを使っているので、転送速度は控えめです、参考程度に
ちなみにBlueSCSI V1では最大速度1MB/s~1.3MB/sくらいです

5:CバスSCSIボードとBlueSCSI V2
「55系SCSIボード」と「92系SCSIボード」という大分類がありますが、ぶっちゃけ外見から判断するのは無理なので
とりあえず通常通りBlueSCSI V2をSCSIボードに接続してください。また接続する前にTFカードにマウントされた
ハードディスクイメージのファイルサイズを覚えておいてください

CバスSCSIボードにBlueSCSI V2を接続してPC-98の電源を入れてもBlueSCSI V2のLED類が一切点灯しない場合は
SCSIコネクタに電源が通っていません、別途外部から電源を供給してください

これも再三書いていますが、初回動作確認時にはできる限りデバイススキャン画面の出るSCSIボードを
使用してください。認識不良時の原因切り分けが困難になります

おそらく特別な設定なく、挿しただけですべて正常に認識されるCバスSCSIボード→
PC-9801-92/100などの純正、アイオーデータのSC-98系全般、メルコのIFN/IFC系全般、ロジテックの
LHA-201/301、ICMのIF-2768/2769、緑電子MDC-925L/926RS、Q-VISIONのWaveMaster/SMITなど


まぁ、Windows95のドライバのある新し目のSCSIボードは大体大丈夫だと思ってください

参考、第三研究所の「参考資料 PC-9800対応 SCSI I/F一覧その 1」より

それ以外のSCSIボード→接続されているディスクのディスクパラメータを調べます。PC-98のDISK-BIOSとは
切っても切り離せない、クラスタ(C)・ヘッド(H)・セクタ(S)の概念ですね

ディスクパラメータを調べるには、これまたまた、まりもさんの「HDB98」か「DRVLST」を使います
取得されたディスク容量がおかしい(イメージファイルの容量は400MB)、C/H/Sも何かおかしいです
ドライブ的に認識されても、おそらくこの状態ではフォーマットや起動はできないと思います

ユーザーはあまり意識する必要はないですが、C/H/SのうちH/Sは8/25(55系SCSI)、8/32(92系SCSI)が
理想というか規定値とされています。上のHDB98のベンチ結果でも8/32ですね
ちなみに8/17はIDE-HDD、8/128は32GBまでのSCSI-HDDのディスクパラメータです、これが異なると
異なるディスクインターフェース間のデータ融通か利きません(IDEは初期から4.3GB壁機種まで共通)

55系SCSIボードの一部は「SCSIドライブからC/H/S値を得る」という仕様のため、ドライブからC/H/Sを取得できないと
おかしな数値を返します。92系はドライブの総容量からSCSI-BIOSで決められたH/Sを除算してCを決める方式に
なったため、その辺の問題がなくなりました

まぁ小難しい98のディスク管理方式の話は置いといて、BlueSCSI V2での55系SCSIボードを使用する方法を
書いていきます。ようはBlueSCSI V2にC/H/SのうちH/Sパラメータを「教えてあげる」必要があります

テキストエディタでbluescsi.iniというファイルを作ります
そのまま下の文字列をコピペしてTFカードに保存してください
[SCSI]
System="Generic"
Quirks=0
EnableSCSI2=0
MaxSyncSpeed=0
SectorsPerTrack=25
HeadsPerCylinder=8
赤色の 「SectorsPerTrack」がセクタ数設定
「HeadsPerCylinder」ヘッド数設定です

はい、容量もC/H/Sも正常に認識されました。これでフォーマットやブートもできると思います

セクタサイズは92系ボードとデータの互換性を取りたい場合は32にするのもありですが
たまにお行儀の悪い55系ボードがあって、25以外を受け付けない(32にするとイメージファイル
以上の容量に化ける)ことがあるので、あえて25にしています。32にして問題ないなら
そのセクタ数値にしてしまいましょう

PC-9801-55ボードへの対応方法
55「系」じゃなくて、純正の55(/L/U)ボードの話です、NECチェックのあるアレね
よっぽど必要に迫られた場合を除き、わざわざ純正55を使う機会はないと思うけど
[SCSI]
System="Generic"
Quirks=0
EnableSCSI2=0
MaxSyncSpeed=0
SectorsPerTrack=25
HeadsPerCylinder=8
Vendor = "NEC"
Product = "D3861"

6:bluescsi.iniの必要設定
上ではbluescsi.iniの設定をざっくりと書いてしまいましたが、ここでは各種設定のうち
PC-98に関係あるものをかいつまんで説明していきます

BlueSCSI V2公式によるbluescsi.iniの各種設定一覧(英文)

[SCSI] 全SCSI-ID共通設定-BlueSCSI V2全体で作用する設定です
・System
SCSI規格の微妙な差異を吸収するオプション→Generic/MacPlus/MegaSTE/X68000
PC-98の場合は[System="Generic"]

・Quirks
SCSI規格の微妙な差異を吸収するオプション→0:Standard/1:Apple/2:OMTI/4:Xebec/8:VMS/16:X68000
PC-98の場合は[Quirks=0]

X68000設定はSASIにまつわる設定か?

・EnableSCSI2
BlueSCSI V2のSCSI2転送を有効にする、デフォルト1(有効)
実は有効にしておくと、CバスSCSIボードをWindows95/98/NTで使おうとすると32bitネイティブドライバが有効に
なった途端ハングアップするとんでもないトラップ・オプション。
DOSでの使用なら特に有効でも問題ないが・・・
なお、PC-98での使用でもPCIのSCSIボードでは起こらない

PC-98の場合は[EnableSCSI2=0](無効)

・MaxSyncSpeed
SCSI同期転送での速度設定をどうするかオプション、5MB/s(SCSI1)か10MB/s(SCSI2)か0(無効)
基本的に10(MB/s)設定でいいはずだが、問題が出た場合は5または0に変更
PC-98の場合は[MaxSyncSpeed=10]

[SCSIx] 各SCSI-IDごとにできる設定(x=SCSIID 0-6)

SCSI機器の製品情報設定(INQUIRY)
設定例
[SCSI0]
Vendor = "NECITSU"(8文字まで)
Product = "M2611S"(16文字まで)
Version = "1.27"(4文字まで)
Serial = "0123456789ABCDEF"(16文字まで)
※ちなみにBlueSCSI V1の頃にあった足りない文字数をスペースで補う必要はない
INQUIRYを設定しない場合は
ベンダ名は[BlueSCSI]
プロダクト名はHDDは「HARDDRIVE]
CD-ROMは[CDROM]
バージョンは[2.0]になる
(シリアル番号は不明)

SCSIハードディスクのディスクパラメータ設定
これは上の55(互換)ボードでの設定と同じ
[SCSI0]
SectorsPerTrack=25
HeadsPerCylinder=8
実際にはSCSI-IDごとに異なるディスクパラメータのHDDを割り当てる機会なんて無いと
思うので、全体領域エリアでの設定で十分だと思いますけどね

これら複数の設定を組み合わせてbluescsi.iniにまとめて記入していきます

92互換ボードでWindowsを使わない設定なら、ベンダ名さえ許容できるならbluescsi.iniは
不要のデフォルト設定で動作できるはずです