PC-9821 ノート FD1238T搭載機用信号変換基板
「FB98-CV1238」取扱説明書
この度は「FB98-CV1238」をお買い上げいただきありがとうございました。この変換基板はフロッピードライブに
「NEC製FD1238T」を搭載したPC-9821 ノートにPC/AT互換機用のスリムタイプフロッピードライブを一部機能制
限つきながら使用することができるようになる基板です
この基板をお買い上げいただいた方にはお分かりだと思いますが、9821 ノートに搭載されているFD1238Tはゴム
ベルトでディスクを回転させる「ベルトドライブ式」の為、ゴムベルトが経年劣化で伸びたり切れたりしてしまい、
フロッピーディスクがアクセスできなくなってしまう現象に見舞われてしまいます
また、電子部品の店などでゴムベルトだけを調達し交換したとしても、何故か完全には元には戻らず不具合を残した
まま結局修理を諦めざるをえない・・・というパターンもみられるようです交換用ドライブを調達しようにも、同じ
タイプのドライブはほぼ例外なく同じくベルト切れ、PC/AT互換機用のスリムタイプフロッピーを使用しようにも、
98用との一部信号の違いから使用することができません。そんな八方塞がりの状態を何とかするのが
「FB98-CV1238」となります
対応機種:PC-9821 ノートのフロッピードライブに「FD1238T」を採用している機種で、フロッピードライブ
背面に対して5mm程度の余裕があること(変換基板を入れるスペース)
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現在設置可能だと思われる機種:こちらをご覧ください
制限事項
この変換基板を使用する際の「制限」ですが、上記サイズ的制限のほか、PC-9821とPC/AT互換機フロッピーの
「2DD モード」の仕様違いにより、2DDフロッピーのアクセスはできません
どうしても2DDフロッピーのデータにアクセスしたい場合は正常動作するPC-9821対応のFD1238Tを探すか、
別の2DDが扱えるPC-98にて2HDにコンバートする必要があります
またPC/AT互換機側のフロッピードライブは3モード(1.44MB/1.2MB/720KB)を推奨します。2モード
(1.44MB/720KB)も使用できないわけではありませんが、1.2MBフロッピーへのアクセスができなくなります
動作したPC/AT互換機用スリムフロッピードライブの動作情報は、ユーザーからの報告があれば随時Web
かTwitterのほうで更新していきたいともいます(FB98-CV1238は結構相性の激しいハードなので)
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FB98-CV1238のPC-9821 ノートへの設置方法
1:付属のFFCの短いほうをPC/AT互換機用フロッピードライブのコネクタに挿し込んで固定する
(折り目がついているので設置イメージはわかりやすいと思います)
2:「OUT」と書かれたコネクタに、FFCの長い方を差し込んでツメを固定する
3:両面テープの剥離紙を剥がす
4:フロッピードライブの背面に基板を貼り付ける
(なるべく”ズレ”が出ないようにピッタリと)
5:FFCが浮くので、テープなどで固定する
これ以降は取り付ける9821ノートの機種によって異なりますのでご注意ください
6:コネクタなどが取り外せる場合は取り外す
(この画像はPC-9821Nrシリーズのフロッピーケースです)
7:基板の「IN」にPC側のFFCを差し込んでツメを固定する
(この画像はPC-9821Nrシリーズのフロッピーケースです)
7:「6」で取り外したコネクタごと変換基板を含むフロッピードライブをケースに取り付ける
(この画像はPC-9821Nrシリーズのフロッピーケースです)
完成!
ノート本体に取り付けて、1.2MBまたは1.44MBのブートできるフロッピーディスクを使って起動してみてください
両タイプのメディアの読書きブート及び、ディスク交換がうまく行われればOKです。お疲れ様でした
なお、変換基板を挟む関係で本体側のFFCが若干たわみます(FD1238Tのコネクタに差し込めるように作られている)
もし、たわみによる本体側FFCの反発で入力側のコネクタの固定ツメが外れてしまうような場合は、INのコネクタをテープで補強して外れないようにしてください