FB98-FCCは「PC-9800シリーズのフロッピーインターフェースを活用する実験基板」ですが、その全てをユーザーの手に委ねるのはあまりにも適当なので、ある程度の使用例を紹介していきたいと思います
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基本形1
FD1138C/FD1138T/FD1148Tの26ピンコネクタを34ピンに変換してフロッピーエミュレータを繋ぐ
(ちゃんと通常の98用フロッピードライブも接続可能)
電源は26ピンコネクタに含まれているので、4ピンコネクタから取り出し接続
3モード機はちゃんと3モードで動作します
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基本形2
34ピンのフロッピーコネクタから30ピンコネクタに変換してFD1138C/FD1138T/FD1148Tを繋ぐ
電源は4ピンコネクタで外部から供給しないとドライブが動作しない。30ピンコネクタを使用
(FD1138C搭載機の場合は26ピンコネクタを接続)
3モード機はちゃんと3モードで動作します
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拡張形1
外付けドライブなどコネクタが直付けでコネクタタイプ(ピン→カードエッジ)への交換が出来ない場合や、
他のピン数タイプへの中継変換をサポートします
もちろんピンタイプのみならず、カードエッジタイプ→ピンタイプへの変換もOK
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拡張形2
外付けフロッピーコネクタがある機種に50ピンケーブルで接続して、FB98-FCCを使い34ピンに変換して
内蔵用のフロッピードライブを接続する例
この接続には必ずVFO回路を必要とします。VFO回路をドライブに持ったFD11xxDシリーズや、外部VFO回路を
経由してVFO無しフロッピードライブやエミュレータを接続しないと動作しません
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変則形1
内蔵34ピン(26ピン)コネクタを外付け50ピンコネクタに変換して外付けドライブを接続
外付けのドライブを動かすには専用フロッピーボードが必要かと思いきや、意外と動くものです
(もちろん全部が全部動くわけではありません、あと2HD 1Mしか扱えません)
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変則形2
8ピンコネクタにFB98-VFOを接続してジャンパをEXT-DSにすることで、フロッピードライブを最大4台接続することができる
EXT-DSモードはVFO付きのドライブ(例:FD1155D)などの接続に限られるが、以下のように接続する
[FDD1(VFO無DS0)]-[FDD2(VFO無DS1)]- [FB98-FCC]-[FDD3(VFO付DS0)]-[FDD4(VFO付DS1)]
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フロッピーエミュレータ小話 |
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98で使えるように準備を施したフロッピーエミュレータを、通常のフラットケーブル(34ピン)で接続した例
HxC Floppyエミュレータでは、設定してあげれば2ドライブで運用できます(ちょっと操作が面倒だけどね)
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ですがエミュレータをそのまま98のフロッピーコネクタに接続すると、1.44MBが読み書きできる3モード機でも
フォーマットコマンドから「1.44MB」の表記が消え、エミュレータ側で1.44MBのディスクイメージをマウントしても
読めなくなってしまいます(当然起動も不可)
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理由は98のフロッピーインターフェースは、34ピンコネクタの奇数ピン1・3ピンで3モード処理を行っています
(VFO機能搭載ドライブはさらに7・11ピンが使用されています、逆に1ピンがグランド)
フロッピーインターフェースの規格上は奇数ピンは基本的にグランド(接地)扱いなのですが、98に関わらず他のアーキテクチャの
フロッピードライブでも個々に奇数ピンに機能を割り当てているため、規格に沿った動作をするエミュレータを接続すると、
かえっておかしな動作をするのです
98では過去の1.2MB/640KBの2モード専用フロッピードライブでも3モード機に接続することができますが、 2モード機に
3モードの動作を与えるとデータ破壊などの要因をもたらすために、2モードドライブでは基本的に 1ピンが常にグランドに
落ちていることを利用して、システム起動時に1ピンがグランドに落ちていると 「2モードドライブが繋がってるな、1.44MBは
使えないから機能封印!」という感じで、システムが1.44MBサポートを封印してしまいます。これが全奇数ピンがグランドに落ちている
フロッピーエミュレータで問題を起こす原因の1つです(じゃあ3ピンの存在は?と言われますが、ここでは説明を省略します)
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解決策は1・3ピンに加え、エミュレータでは使われない1~4ピンまでを物理的に切断してしまえばいいのですが、こうすると
今度はフロッピードライブが動作しなくなってしまいます、悩ましいですね
(1.2MBだけで運用するつもりならば、特に切断する必要はありません)
「もうフロッピードライブは使わない!エミュレータだけでいく!」構成ならこれでもアリだと思います
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単純な解決策は、用途ごとにフロッピーケーブルを用意すること
ただ、いざ必要になって使おうとしたらコネクタの形が合わなかったり、別のところで使われていたり、
結線版が欲しいのに切断版しか残ってなかったり(逆もしかり、切ったら戻せない)
圧着して作製しようにも、部品が残っていなかったり・・・。メリットとデメリットが半々くらいの方法ですね
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そんなあなたに、FB98-FCC!
・・・長い前置きでした
これがあれば、ジャンパピンを抜き差しするだけで自在にコントロールできます。わざわざ切断ケーブルを
用意する必要はありません!
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34ピンコネクタとコネクタの間、上側にこのようなジャンパピンがあります。これがそれぞれ98のメインボード
フロッピーコネクタの1・3ピンに繋がっています
通常のフロッピードライブを使う場合は挿しておいて、エミュレータで1.44MBを使いたい場合は抜く、という感じです。
ちなみにこの手法は26ピンや30ピンから変換した場合も使えます(初期の3モード機はグランドに落ちていても1.44MBの選択肢が
出っぱなしという例もありますが・・・)
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これでフロッピーエミュレータを接続した状態でも1.44MBでフォーマットできるしブートもできる
(イメージも1.44MB仕様に調整する必要があります)
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「結局フロッピーケーブルが2本必要じゃないか!」
という野暮なツッコミは置いといて、とりあえず接続先に適したフロッピーケーブルが2本あれば
色々な応用が効くのが、PC-9800用フロッピー実験基板「FB98-FCC」の利点です
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